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塗装ロボット

このページでは、塗装ロボットを導入してメリットを追求するために注意すべきポイントをまとめています。まずは塗装ロボットの導入における基本的なポイントを把握した上で、メリットを追求できるようにプランニングを進めていきましょう。

塗装ロボットとは

塗装ロボットは産業用ロボットとして活用されているものの1つであり、様々なものづくりの現場で塗装作業を自動化したりシステム化したりするために役立つ製品です。

塗装ロボットは自動車や航空機のような大きなサイズの製品を塗装したり、雑貨や日用品といった比較的小サイズの製品を塗装したりと、分野や対象ワークによって様々な種類が考えられます。

塗装ロボットの種類

垂直多関節ロボット

塗装用に使われる垂直多関節ロボットは、一般的に5~6軸の多関節構造を備えたロボットであり、3次元的な動きによって人間の手作業のような塗装を再現することが可能。また、ロボットアームの先端を変えることで塗装方式を変更できるのも便利なポイントです。

適切なティーチングを行えば経験を積んだ塗装職人の作業をトレースすることも不可能でなく、従来の作業環境では限られた人の手作業に頼っていた塗装業務を、ロボット導入によって効率化できる可能性があります。

水平多関節ロボット(スカラロボット)

水平多関節ロボット(スカラロボット)は、文字通り水平方向への移動を得意としているロボットであり、高速移動によって塗装作業のスピードをアップできるのが特徴です。

水平動作が主体であり、上下運動が制限されていることで可動範囲については限界があるものの、平らな形状のワークに対する塗装では効率化を目指すことができます。

直角座標ロボット

直角座標ロボットは、3つの軸のスライドによってアームが移動するタイプの産業用ロボットで、シンプルな塗装作業に適しています。一般的には、塗装ロボットとして垂直多関節ロボットや水平多関節ロボットよりも低コストで導入しやすい反面、複雑な動作を再現できないため塗装可能な条件において制限がかかってしまうこともあります。

塗装ロボットの塗装方式

静電塗装

静電塗装とは、電気の力を活用してワークへ塗装を行う塗装方式です。

具体的には、ワークを+極、塗装ロボットを-極として電気の流れを発生させて、スプレーガンを使って微粒化した塗料にマイナスの電気を帯電させます。

これにより、マイナスの塗装粒子はプラスの電荷を持つワークへ付着し、効率的に塗装作業を行えることがポイントです。

静電塗装は仕上がりの品質と作業効率の高さが特徴であり、一般的には量産品の塗装に適しています。

回転霧化方式(回転霧化静電方式)

回転霧化方式(回転霧化静電方式)とは、空気と遠心力を使って塗料を微粒子の状態に調整し、圧縮空気と共に噴霧することでワークを塗装する方式です。

回転霧化方式ではエアモーターや圧縮空気などを複合的に活用してタービンを高速回転させ、ベルカップと呼ばれる装置を回転させることでその内部にある塗料を微粒化します。

微粒子となった塗料は最終的にワークへ噴出され、塗装作業が実行されます。

塗装ロボットを導入するメリット・デメリット

塗装ロボットを導入する3つのメリット

1.均一で高品質な塗装が可能になる

塗装ロボットに限らず、産業用ロボットを導入するメリットの1つとして、作業品質の向上と均一化があげられるでしょう。

塗装ロボットは事前にきちんとティーチングを行っておくことで、同じ塗装作業を自動的に繰り返すことが可能です。そのため、塗装作業の仕上がりも均一化し、適正なティーチングやワークの選定が行われていれば複雑な塗装でも作業品質が一定のレベルに維持されることは重要です。

ただし、言い換えれば最初のティーチングで適切な調整を行っておかなければ、目的とするレベルに達しない品質の塗装が量産されるリスクもあるということになります。

2.労働環境の改善につながる

塗装作業には様々な塗料を使うため、時には作業に従事する労働者の人体に悪影響を及ぼしたり、健康被害を防ぐために様々な取り組みを行ったりしなければならないこともあります。

しかし、塗装ロボットを導入することで、そもそも塗装作業を人が行う必要もなくなり、健康被害のリスクを低減させたり労働環境を改善させたりといったメリットを追求可能です。

また、塗料の使用量を抑えることで地球環境の負荷も軽減できます。

3.生産量や生産コストが安定する

塗装ロボットを導入して作業効率が向上すれば、それだけ生産力が高まり収益上昇にもつながっていくでしょう。また、塗装ロボットによって省力化・省人化が叶えば様々な面でコストを削減できます。

その他にも、塗装に必要な塗料をロボットが効率的に使用することで、塗料のロスを抑えられることも見逃せません。これにより原価を抑えて、製品当たりの利益率を高めていけることが重要です。

塗装ロボットを導入する3つのデメリット

1.ティーチング作業が必要になる

塗装ロボットを導入してメリットを追求するためには、そもそも導入した塗装ロボットを適正に運用できる人材や環境が不可欠です。

産業用ロボットを有効的に活用するには、最初に様々な条件や数値を設定するティーチングが重要となります。ティーチングを正しく行えない環境では塗装ロボットのメリットを得ることはできません。

2.防爆対策が必要になる

塗料として有機溶剤その他の可燃性物質が使用されている場合、微粒化した塗料が噴霧されて空気中に漂っている状況は非常に危険です。

実際、空気中の塗料粒子が塗装ロボットに付着し、ロボットの稼働時に発生した火花に引火すれば大事故につながりかねません。そのため塗装ロボットの利用においては必ず防爆対策が必要となります。

特に、塗装ロボットそのものには導入時に防爆対策が施されていたとしても、他のロボットと同じ空間で作業が行われる場合、他のロボットについても防爆対策を施さなければなりません。

3.設置スペースを確保しなければならない

塗装ロボットの導入には、前提として十分な設置スペースの確保が不可欠です。

設置スペースがきちんと用意されていない場合、適切な塗装ロボットを導入することはできません。また、あまりにも他のロボットや作業設備などと距離が近い場合、衝突事故や機能停止といったトラブルのリスクが増大します。

もちろん、ロボットのメンテナンスや作業のために人が移動する空間も考慮しておきましょう。

塗装ロボットの費用・価格

当然ながら塗装ロボットの導入には、ロボット本体を含めて付帯設備や設置工事などに関する様々なコストが発生します。また、場合によっては既存の生産ラインの改造や変更が必要になることもあるでしょう。

塗装ロボットの価格は性能や構造、メーカーなどによって様々であり、必ず導入メリットやニーズといった条件をシミュレーションした上で選定する必要があります。

なお、塗装ロボットの導入費用は行政の助成金・補助金の対象になることもあるため、導入前にはそれらについても確認してください。

塗装ロボットの使用用途

塗装ロボットは、例えば自動車の製造現場で活用されており、車両本体の塗装はもちろん内装パーツの塗装や車体下部の塗装、さらに大型部品だけでなく小型部品の塗装などにも利用されています。

その他にも家電製品の塗装に使われたり、大量生産される雑貨や日用品といった小物の塗装に利用されたりすることもあるでしょう。

塗装ロボットの用途や範囲は製品の性能だけでなくティーチングの精度によっても変化するため、効率的な運用体制を構築できれば使い道は広げられます。

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参照元:
*1 トライエンジニアリング公式サイト https://trieg.co.jp/
*2 インフィニティソリューションズ公式サイト https://www.infinitysolutions.co.jp/faq/
*3 KADO公式サイト http://www.kado-corporation.com/