最先端の産業用ロボットを導入し、完全自動化を目指す自動車業界を中心に、近年ロボットと工作機械の連携が注目されています。
自動で切削や穴あけなどの加工をおこなうNC工作機械は一般的ですが、素材のセット作業(ロード・アンロード)から加工、確認作業までを人の手を介することなく、全自動化することで、作業のロスを減らしタクトタイムの短縮を狙った産業用ロボットと工作機械の協調がトレンドになっています。そこでここでは、工作機械とロボットを動かすFA(Factory Automation)システムについて、2つご紹介します。
自動車産業は非常にダイナミックに生産工場の自動化を進めています。そこでここでは、6軸多関節ロボットが金属部品の保持・セット(ロード・アンロード)を行い、NC工作機械で加工を行うシステムを紹介します。生産の高速化・部品の精度の向上を目的に、ロボットと工作機械をFAでコントロールさせることで、人の手で行っていた材料をセットする時間のロスを削減でき、タクトタイムの短縮を実現することで、製品の生産を高速化と完成品の品質を均一化できます。
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NC工作機械に比べると精度が低いロボットによる切削加工ですが、近年、ロボットの剛性の向上により、制御速度や精度の向上からロボットによる切削加工も可能になりつつあります。例えば、ロボットにNC工作機械と同じようにCAMデータを送ることで切削加工を行うことができます。また、NC旋盤機械やNCフライス盤などは単一作業しかできませんが、ロボットのハンドエフェクタを変更するだけで様々な加工ができます。今までは、切削や研磨などの加工をする場合は、NC旋盤機械、NCフライス盤などで加工する必要がありましたが、ロボットをFAシステムの組み合せにより、ロボットで複数の加工が可能になります。このことで加工機器の購入コストと加工機械の設置スペースを大幅に削減できます。
産業用ロボットの基礎知識・用語
使いやすく、安全機能も搭載した協働ロボット一体型システムを提案。作業スペースの位置を自動で補正し、単純作業だけをロボットに任せて作業効率を最大化。
ロボットシステムとAIシステムのどちらのシステムも構築している日本唯一(2024年6月調査時点)の企業。産業ロボットとAI技術を組み合わせて工場全体の自動化と可視化を提案。