複数の関節をパラレル(並列)に動かすことで、一つ一つの動作を高い精度で、かつ、高速に行うことが出来るパラレルリンクロボット。デルタロボット、あるいは、高速多関節ロボットと呼ばれることもあります。
水平多関節ロボットや垂直多関節ロボットといった産業ロボットは、先端部を制御するために、アームに直列に取り付けられた関節を一つづつ調整し動かしていく構造をしています。こうした構造を「シリアルリンクメカニズム」と呼びますが、対して、複数の関節をパラレル(並列)に動かすことで先端部分を制御する「パラレルリンクシステム」が採用されているのが、パラレルリンクロボットです。比較的新しい種類の産業ロボットであり、人間の腕の構造を模したシリアルリンクメカニズムと比べると、汎用性には劣るものの、シリアルリンクメカニズムを採用したロボットにはないメリットを持っています。
パラレルリンクロボットは、シリアルリンクメカニズムを採用したロボットが苦手とする作業であっても難なくこなすことが出来ます。具体例を挙げると、商品仕分け・ピッキング、ラベル貼り、組み立て、食品加工といった用途で使用されています。
複数の関節をパラレルに動かすパラレルリンクロボットは、先端部分で全ての関節の出力が集約する構造となっているため、高出力を実現できます。この先端部分の高出力を活かし、高い精度が要求される動作であっても、高速に行うことが出来る点が、パラレルリンクロボットの大きな特徴の一つです。また、シンプルな作りであるため、メンテナスも容易です。
他方で、すでに触れたように、人の腕の構造を模したシリアルリンクメカニズムを採用したロボットに比べると、汎用性が低い点は、パラレルリンクロボットの大きなデメリットの一つであると言えます。
関連ページ
ロボットを直接加工に使うニーズに対応可能な加工ロボットSIer会社の3社ピックアップ。いずれの企業も、加工ロボット業界のパイオニアとして、世界初、日本初、業界初のロボット技術・開発力をもつロボットSIer会社です。※2021年10月1日時点調査(自社調べ)
世界初のヘミング加工に成功、
全自動車メーカー導入!*1
日本初のパッケージングされた
切削ロボットを販売!*2
日本企業初のKUKA
オフィシャルパートナー!*3